歯がものすごく痛くなって来院して、診断の結果、抜歯が必要なことがあります。
そういう時は、痛みから解放されたくて抜いてくださいという思いでいっぱいでしょうし、私たちもどうにかしてあげたいと思うのですが、抜きたくても抜けないことが多いのです。
通常、体の組織は弱アルカリ性の状態です。
炎症が強くなると発痛物質が発生して痛みがでるのですが、その作用で痛みのある組織は酸性が強くなります。
酸性が強いと麻酔薬の作用が減少するため、このような部分に麻酔をしても効きにくいのです。
一般的には通常の1/5くらいの強さだと言われています。
そのため、抗生物質などで炎症を抑えて組織の環境を通常の弱アルカリ性の状態にしてから麻酔をして抜歯を行うのです。